製品レビュー

なつかしのエレキットシリーズVol. 6「ミニFM放送局 SF-5702」

なつかしエレキットを紹介するシリーズ、第6弾です。
いまはむかし、音楽を聴くならFM放送という時代がありました。FMは音がクリアで、ステレオで聞けたのです。「エアチェック」という言葉もありました。FM放送で流れている音楽を録音してマイベストカセットテープを作っていました。そんな憧れのFM放送を自分でできてしまうという製品が、今回の「ミニFM放送局」です。
ICにはNJM2035が使われています。FM用の信号が簡単に作れるステレオモジュレーターというICで、乾電池でも動作する優れもののICです。ちなみにこのICを使ったFMトランスミッタキットが現在も秋月電子通商さんで1,000円で販売されています。定番のICですね。
専用ICのおかげで部品点数は少なめです。
専用ICから出力された信号は、トランジスタやコイル、トランスでFM変調されてアンテナから電波として発信されます。30m程の範囲に届いたようです。
なんといっても特徴的なのは、このシルエット
まさしく、ザ・コンポですね。当時フルサイズのコンポをオーディオラックに入れて使うのもまた憧れでしたが、フルサイズのコンポは高根の花、それでミニコンポを使っていた人も結構いたのではないかと思います。そのミニコンポを感じさせるいい感じのデザインでした。きっと当時のユーザーは、机の上で、カセットテープやLPレコードを駆使してお気に入りの音楽をFM放送していたのだと思います。
お気に入りを発信する、今ならSNS、ブログ、インスタグラムという感じでしょうか。いつの時代でも身近な人から承認されたい欲求はあるということなのでしょうね。でも欲求は、「お気に入りの音楽を流して楽しんでもらうだけではまだ欲求は満たされないぞ!自分の声をリスナーに届けたい!」と次の欲求へ進みます。
そんなリクエストに答えた製品が、このミニFM放送局の後継機として発売されるのですが…、その続きはまた後日です。

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