今日は電子工作の失敗によく見かける「ショート」の話です。
ショートとは短絡とも言います、電子回路で本来流れるべきでない場所に電気が流れる状態のことです。ショートは電子回路にとって致命的で、たいていの場合部品が壊れたり、不調になったりします。また同時に、部屋に異臭が漂ったり、最悪の場合は基板が溶けたり、火傷をしたりと問題を起こします。
そんなショートを少しでも防ぐ方法の一つに「配線のはんだメッキ」があります。今回はそのはんだメッキについてです。下の写真はが「配線のショート」でよく見かける典型的なパターンです。黒い線と赤い線の先の金属線の部分がバラバラになって、金属線同士が接触しています。
工作の途中や完成後に持ち運んだりして配線に力が加わったりすると、さらに接触したり、配線が取れたりする危険な状態です。配線を上手くはんだ付けするには、必ずはんだメッキをすることお勧めします。
「配線のはんだメッキ」
(1) バラバラの金属の線を、よりあわせるようにして、1本の線のようにします。
(2) その一本の線にはんだを溶かして、1本の棒のようにします。先端にはんだのふくらみが出るくらいがいいと思います。
(3) 先端のはんだのふくらみをニッパでカットします。
(4) これをはんだ付けすると、下の写真のようにショートの可能性の低いはんだ付けができます。
はんだメッキをするときは、配線、はんだごて、はんだの3つを同時に触る必要があるので、手が3本欲しくなりますが、私は下の写真のように、はんだを曲げて適当な位置に固定して、配線とはんだごてを近づけ、はんだを押しつけるようにしてはんだメッキしています。なかなか便利ですよ。
はんだメッキを行って配線することで、完成後で動作が不安定になったり、故障したりすることがグッと減ります。「配線にははんだメッキ」を忘れないようにして、はんだ付けを楽しみましょう。