レポート 製品レビュー 開発よもやま話

2025年 春の新商品紹介!その②

みなさん、こんにちは!

今年もエレキットの新しい商品をどんどん発売していきます!
今回、ご紹介するのは4月に発売する「チップ部品はんだ付けキット」です。

新商品「チップ部品はんだ付けキット 
LK-ST3~LK-ST9」

今回のはんだ付けキットは、これまでのキットとはちょっと違います。それは、はんだ付けする部品に「チップ部品」を使っている点です。チップ部品のはんだ付けをたくさん練習するキット1種類と、チップ部品でつくる実用的なキットの6種類をラインナップしています。

実用的なキットは、コンデンサ、トランジスタで定番のマルチバイブレータ点滅回路つくったり(LK-ST4)、難易度高めですが、表面実装用ICの取りつけに挑戦(LK-ST7、LK-ST8、LK-ST9)することができます。小さく薄くつくることができるので、模型や模型の台座への組み込みに便利です。
まずはチップ部品のはんだ付けの練習からというかたには、チップ抵抗130個、チップLED15個をひたすら取り付けるキット(LK-ST3)も用意しています。チップ部品の体験・練習キットで、チップ部品の取り扱いやはんだ付けを身近なものにしましょう。

ではここで、チップ部品を使ったはんだ付けキットを開発するきっかけになったお話を少し・・・
今回、チップ部品を使った製品を発売することになりましたが、以前よりLK-ST1「チップ部品はんだ付け練習キット」という製品を販売しています。チップ部品としてはちょっと大きめサイズのLED6個と抵抗6個を使ったキットです。

あるとき、お客様から、「この部品のどこがはんだ付けする端子なのですか?」と問い合わせがありました。よく話を聞いてみると、複数個のLEDが収められているテープ(※)そのものを1つの部品と思われていて、端子が見当たらないので問い合わせされたようでした。

チップ部品は保管・取り扱い用に複数個がテープ状にまとめられています。大抵の場合は部品が数千個以上テープに格納されて長いテープになっています。数個単位で使用するときには、必要数でカットした状態のテープで用意されます。

・・・なるほど、チップ部品って身近なものではないのだなぁと、あらためて実感。。。
最近は、電子工作用の部品においてもチップ形のものしか用意されていなかったり、電子ガジェットの中の基板もチップ部品で作られていて、ちょっと改造したい時でも、チップ部品を使うしかないケースが増えてきました。でも、いきなりチップ部品での作業は心配です。作業に失敗して全体が使用できないものになったらショックです。

以前のはんだ付けキットでは、基板の穴に部品の足を差し込んではんだ付けする部品が主でしたが、身の回りには基板の表面に取り付けられたチップ部品や面実装部品が多くなってきました(というか、これらの方がほとんどです)。
このチップ部品にも触れていただきたいと思い、このキットを開発しました。

チップ部品やそのはんだ付けを初めて行うときは不安になりますよね。やはり、ある程度”数”を経験することだけが不安軽減の道だと思います。月並みな言葉ですが、【習うより慣れろ】です。しかし、いくら慣れろといっても、とんでもなく難易度が高いものだと慣れるどころではありませんので、今回発売のキットは以下のような点に配慮した製品になっています。

 

・抵抗は1608mmサイズに。

機械ではんだ実装する家電製品ではもっと小さいものが主流になりつつありますが、手ではんだ実装するときは、このサイズが一応の限界だと思います。これ以上、小さくなると抵抗値の表示が印字されなくなっていたり、小さすぎて扱いづらくなったりするので、探すのもチェックするのもとんでもなく大変になります。

・パッドは少し大きめ。

機械ではんだ実装する場合のパッドはかなり小さいです。これを手はんだしようとすると、温度管理ができるはんだごてで、こて先の形状にもはんだの太さにも気を使って・・・と、準備も大変で作業難易度もアップします。今回はチップ部品に触れること、はんだ付けを体験することがメインなので、手はんだ用にちょっと大きめのパッドとなっています。

・表面実装ICは1.27mmピッチ

これよりピッチが狭くなると、格段に難しくなります。ピンとピンの間にはんだが入ってしまい、はんだを除去するのも大変ですしチェックも大変です。まずは1.27mmピッチを体験しておく方がよいと思います。

・ベタグランドにパッドをつくらない。

チップ部品キットだからということではないので経験して知っている人は多いと思います。大きな銅箔(ベタグランド)の一部がパッドになっていると、はんだごてをあてても温度が十分に上がらないため、はんだがうまくつかず、はんだ付け不良になりやすいです。まずは確実にチップ部品をはんだ付けできるようになる体験を優先しました。

難易度MAXにならないように配慮したつもりですが、それでもやはりチップ部品のはんだ付けは容易ではありません。最初はいろいろ苦戦するかもしれませんが、今後の、そしてこれからのはんだ付けライフのために是非挑戦してもらいたいと思います。

少しでも手助けになるように、Tipsやはんだ付け動画を用意しています。挑戦する前に、こちらも一緒にチェックしてくれると嬉しいです。

・チップ部品キット こて先のおすすめは? | FAQ | エレキット

・チップ部品のはんだ付け動画 | エレキット

 

このほかにも製品ページのFAQには、良いはんだ付けの例と失敗例などいろいろな情報を掲載していますので、ぜひご覧ください!

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください