いよいよ来週から順次出荷が開始されるTU-8340。今回は営業担当より、開発にかけた思いをお伝えします。
「真空管アンプの組立は難しい」そう思われている方が大勢おられるのではないでしょうか。エレキットの真空管アンプキットは組み立てやすく、再現性の高い基板を採用することで、多くの方にクラフトオーディオを楽しんでいただいています。
何年も前から、メールやイベント等々で来場者の方々とお話させていただいた時に、「エレキットでプッシュプルアンプを出してよ」という声をたくさんいただいていました。そうしたエレキットファンの声を知る営業担当として、いつかは本格的なプッシュプルアンプキットを発売したいと考えてきました。
そして、ついに、ついに実現したエレキット史上最高のパワーと最高の機能を備えたアンプキット、それが今回のTU-8340です。
採用したのは固定バイアスプッシュプル方式。この固定バイアス方式のプッシュプルアンプは電源の利用効率が高く高出力が得られますが、組立後のバイアス調整が難しいため経験の少ない方は敬遠される方が多いと思います。実際、キットメーカーも自己バイアス方式を採用することが多いのです。
最初はTU-8340も自己バイアス方式を採用しようかと検討してきましたが、それでは「エレキットが発売する本格的なプッシュプルアンプとしては面白くない」とキットの内容やバイアス調整の自動化について何度も何度もアイデアを出し合いながら、開発部に実現してもらいました。
これにより、付属のEL-34以外の多くの真空管との差し替えが簡単にでき、気軽に音の違いを楽しむことができるようになりました。
シングルアンプでは味わえない「豊かな低音」や「音場の広がり」をTU-8340でお楽しみください。