電子工作日記

ただのモータじゃない!サーボモータを分解してみた

サーボモータ、というものがあります。

ただ回り続ける普通のモータと違い、パルスを送ることで特定の角度までギアを回転させてくれるものです。
なんかすごい機構があるんだろうな…というモータですが、このサーボモータは比較的壊れやすいんですね。
1mくらいの高さから落としたら壊れますし、ギアを指でつまんですばやく回しただけで壊れることもあります。

というわけで、今回は誤って壊してしまったサーボモータを分解して、何が壊れたのか、またどんな機構があるのかを観察してみようという記事です。

まずは外観。

サーボモータはモータですが、最初からギアがついた状態になっています。
このギアにはホーンという部品を取り付けて使うことが多いようで、サーボモータを購入すると、このギアに取り付けられるホーンが数種類入ってたりします。


ホーンはこういう形のものが付属します。

さて、分解してみましょう。

底面にねじが4本刺さっているので、外してみます。
1本1本がすごく長い、珍しいねじです。

100円玉に乗せてみました。
とても小さいですが、長いです。これでモータのケースが固定されているようです。

パッカリ

ねじを外した後は、部品のつなぎ目っぽい位置にあるシールを切ってみます。
すると綺麗に分解できそうですね…。

開けたら中身がこんにちは!

基板とモータがぎゅっと入ってました。
すごく小さいですが、模型でよく見かける形のモータみたいです。

試しに…この小さなモータに単三電池を繋いでみると、ちゃんとピニオンギアが回転します。
これは何かに使えそうなので、取っておきます。

ギアがいっぱい出てきた

更に分解を進めると、4枚のギアが出てきました。
しかもオイルがたっぷりついていて…机に垂れちゃいましたね。
この重なり合ったギアが、さっきの小さなモータと繋がってサーボモータの回転を実現しているようです。

しかしよく見ると割れている…。
このギアが故障の原因みたいです。
ギアって意外と繊細で、ホコリがちょっと噛んだだけでも動かなくなります。
もちろん、これだけ割れてしまえば当然動きません。

指でちょっと触ってみると、縦にスパッと割れているのが分かります。
このギアはもうダメですね。
もう片方のギアも、よく見ると削れています。
指で触ると1本取れてしまいました。
このギアの割れている箇所は、さっきの割れていたギアと丁度重なるところです。


このギアはナイロンっぽい素材なので、割れてしまうと修復は不可能です。
仕方ないですが諦めましょう。

サーボモータの回転を検出するしくみ

気を取り直して、このギアの根本にある黒い部品を見ていきます。

ギアを外してみると、金属製の部品がいくつかついてるのが見えます。

このシャフトが繋がっている部品を外してみると…
接点のように見える部品が3つありました。
接点が3つ、シャフトで回転する…可変抵抗みたいですね。

外したシャフトの裏側を見てみると、こちらも何やら接点らしい部品。
やはりこれは半固定抵抗、ポテンショメータというものでしょう。

ポテンショメータは抵抗の一種で、抵抗値を変更させられるものです。
このサーボモータでは、回転角と抵抗値が連動していて、今の角度が何度なのかをマイコンに伝えるために使われているようです。

この写真をもう一度見ると分かりやすいでしょうか?
金色の部品の突起が、黒い抵抗体と接触するようになっています。

回転させることで抵抗体に当たる場所が変わるので、抵抗値が変わるわけですね。

というわけで、サーボモータ分解のレポートでした。
壊れた部品は分解してみると、面白い発見があるかもしれませんよ?
皆さんも怪我に注意しつつ、分解してみてくださいね!

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