ロボット、電子手芸、IoTなど、最近では老若男女どんな方でも電子工作に触れる機会が増えてきました。モーターを回したり、LEDを光らせたり、ハイレベルになるとセンサーやマイコンなども使うようになります。
これらの電子工作をする上で避けて通れないのが「はんだ付け」です。
はんだ付けとは、熱で溶かした「はんだ」を使って金属と金属を溶接する作業のことをいいます。
電池ボックスとスイッチを配線したり、LEDやモーターをそれにつなげたりするときは、はんだ付けをすることで部品に電気がうまく流れるようにします。
最近では中学校の技術科の授業でラジオなどをはんだ付けして組み立てることもあり、どこかで一度経験したことがあるという方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ自宅ではんだ付けをしようとしても「どんな道具を買えばいいんだろう…?」ってなりますよね。
ここでは「初めてはんだ付けにチャレンジする方」向けに揃えるべきはんだ付けグッズをご紹介します。高級なハイエンド品をいきなり買うのは怖いと思いますので、ここではお求めやすいグッズを選んでおります。
今回ご紹介するグッズは5つです。
1.はんだごて
まず「はんだごて」と「はんだ」はちょっと紛らわしいですがしっかり呼び分けましょう。
はんだごて:熱くなるの道具のほう
はんだ:溶かされる金属のほう(後述)
ホームセンターなどで、はんだごての棚を見ると30W(ワット), 50W, 70Wなどいろんな種類があります。
「数字が大きいほうがハイスペックなんでしょ?この店で一番大きいのをください。」
ダメです。
この数字はハイスペックとかそういうのじゃないです。
ワット数が高いほどはんだごての温度が高温になるのですが、これは用途によって適切な温度があります。
電子工作に使うときは20~30Wくらいが適切です。
高機能なものだと温度調整機能付きのはんだごてなどもありますが、最初は2,000円以下くらいのお求めやすいもので大丈夫です。高機能なものは作業に慣れてきて欲しくなってから買いましょう。
KS-30R(太陽電機産業株式会社)
http://www.goot.jp/handakote/ks-30r/
730P(白光株式会社)
http://ec.hakko.com/goodsdetail.php?goodsid=010786
2.はんだ
これが溶接に使う「はんだ」です。これにもいろんな種類があります。
買うときに気にすべき項目は3つあり、「線の太さ」「鉛(なまり)の有無」「ヤニの有無」です。
電子工作用の場合だと、太さが0.8mm~1.0mm程度(迷ったら1.0mmでOK)のものが良いでしょう。
鉛については「鉛フリー(無鉛)はんだ」「鉛入りはんだ」の2つがありますが、初めてのときは「鉛入りはんだ」を選びましょう。鉛入りのほうが低い温度で溶けてくれるので、鉛フリーよりも比較的簡単にはんだ付けができます。
ただし、鉛は人体や環境に有害なので、最近では鉛フリーはんだなどへの移行が進んでおります。はんだ付けに慣れてきたらぜひ「鉛フリーはんだ」にチャレンジしてみてください。
また、「ヤニ入り」「ヤニなし」などが書かれていたら「ヤニ入り」を選びましょう。
SD-63(太陽電機産業株式会社)
http://www.goot.jp/handakanren/sd-63/
FS601-03(白光株式会社)
http://ec.hakko.com/goodsdetail.php?goodsid=028746
3.こて台
こて台(はんだごてを置く台)にもいくつか種類がありますが、よく見るものには箸置きのような「置くタイプ」とペンスタンドのような「挿し込むタイプ」があります。
(※「置くタイプ」「挿し込むタイプ」という名称は私が勝手にそう呼んでいるだけなので正式名称とかではありません)
「置くタイプ」はコンパクトに折り畳めて持ち運ぶときには便利ですが、このようにこて先が上を向いているため、油断すると…
危ない! こて台の奥にあるものを取ろうとすると、手がこて先にあたって火傷をしてしまう恐れがあります。
一方、「挿し込むタイプ」は少し大きいですが、はんだごてをしっかりと支えてくれるため安定しており、こて先がこて台の内側に収まるので比較的安全にはんだごてを置くことができます。
また、こて台には写真のようにクリーニングスポンジも一緒についているものが多いです。ぜひスポンジが一緒についているこて台を買いましょう。
クリーニングスポンジは水を含ませてこて先に付いた酸化物やはんだのカスをささっと落とすためのものです。
ST-11(太陽電機産業株式会社)
http://www.goot.jp/handakanren/st-11/
633-02(白光株式会社)
http://ec.hakko.com/goodsdetail.php?goodsid=026390
4.ニッパー
部品の足や導線を切りたいときに使います。
手で握りやすい(手で包み込むようにして持てる)サイズのものを買いましょう。
とりあえずは数百円くらいのものでも大丈夫ですが、作業に慣れてくるとちょっと高価なものが欲しくなるでしょう。いずれわかります。スポーツや音楽で使う道具でも慣れてくるといいものが欲しくなるってことがありますよね。
N-4-125(ホーザン株式会社)
http://www.hozan.co.jp/catalog/Cutters/N4.htm
HP855-125(フジ矢株式会社)
http://www.fujiya-kk.com/ja/products/523/
5.ラジオペンチ
はんだ付けするときに電子部品や導線を固定しなければならないとき、ラジオペンチで部品や導線をつまんで支えます。
はんだごてで熱した部品を素手でつまむと火傷することがありますのでラジオペンチは必須です。
これは安いものでもそんなに困りません。
小さな部品をつまむときはピンセットなどもあると便利かもしれません。
350S-125(フジ矢株式会社)
http://www.fujiya-kk.com/ja/products/216/
PS-01(株式会社エンジニア)
http://www.engineer.jp/products/nipper/np02/item_01/ps-01
まとめ
・「はんだごて」は20~30W程度
・「はんだ」は太さ0.8~1.0mm、鉛入り、ヤニ入り
・こて台は挿し込む形のちょっと重いものが安定する
・ニッパーは好きなものを買おう(手で包み込むようにして持てるサイズで)
・ラジオペンチは安くてもOK(ニッパーと同様のサイズで)
これら5つの道具があれば、はんだ付けをするのに最低限必要なものは揃います。
この工具はホームセンターや電子パーツ店など(家電量販店で置いているところもあります)へ足を運んでお買い求めください。もちろんネット通販で探していただいてもOKです。
はんだ付けに使う道具はここで紹介したもの以外にも、便利なものがたくさんあります。
後日改めてELEKIT VOICEに掲載いたしますので、最新情報はエレキットのSNSでご確認ください。
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はじめまして。コメント欄から失礼いたします。突然ですが私イギリスのデジタルマーケティング会社で働いておりまして、今回こちらの「はじめてのはんだ付け(工具を揃える編)」という記事を拝見し、弊社クライアントのウェブページにリンクする文を追記執筆のご依頼ができないかと思いご連絡させていただきました。特定商品の宣伝ではない、一般的な文です。もしよろしければ詳細についてメールでお話させていただければと思いますので一度ご連絡をいただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
安田幸子
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