なつかしのエレキットを紹介するシリーズ第9弾です。今回はフロセンサ「湯加減感知器」です。
このフロセンサは「電脳小箱」CXシリーズの中の商品です。CXシリーズは、カセットケースサイズの透明プラスチックの箱に基板を入れる、心くすぐるシリーズでした。
今でいうなら、「フリスクケースに入れてみました。」的な感じで、当時は電子工作した基板をカセットケースに入れるのがひとつの定番でした。カセットケースはパキパキ割れやすいので加工するのが大変なのですが、なんといっても専用ケースです。格好よく仕上がります。
さらに、このころのCXシリーズは、なんと鳥山明先生にパッケージのイラストを描いてもらっていました。
かなりインパクトがあります。
このフロセンサは結構実用的に使っていただいた様子で、「あのフロセンサ長いこと使っていました。」とのお客様の声を後々まで多く頂きました。
そんなフロセンサの回路には、サーミスタ、オペアンプ、ロジックIC、トランジスタを使っています。サーミスタは測定した温度を電圧で出力するセンサー素子です。ちなみにサーミスタを取り付ける基板はなかなかグッっとくるイラスト入りです。
この電圧と自分で設定した値とをオペアンプで比較して、ブザーを鳴らします。ブザーを鳴らすために発振回路を使っています。
仕組みは簡単なのですが、お風呂の温度をチェックするだけでなく水漏れもチェックでき、さらに浴槽に水をためるときの水位もチェックできるように工夫されている優れものです。
さらに電源には単5乾電池を4本使います。
当時もあまり主流ではありませんでしたが、今どきでは手頃な価格で入手できません。ところでフリスクケース工作する場合は単6サイズの乾電池がぴったりなのですが、この単6電池も入手性が悪い電池です。電子工作に使うケースは、微妙に主流ではない電池のサイズを求めるのでしょうか。不思議ですね。
006P(9V角形電池)を分解すると、単6電池が6本出てくるものがありますよね。あぶないので、よい子はまねしないように。