充実したセンサー、効率的なモジュールのセット。
どうもみなさん、PIECEです。
PIECEが世に出てからしばらく経ちましたが、皆さんはどんな使い方をされているでしょうか?
聞くところによると、学校で使うとか、ワークショップで使うという話が主なようです。
PIECEは、一つのセットに様々なセンサーが入っています。
まずはそのままPIECEを繋いで使うけど、だんだん慣れてきて高度な事をしたくなる…。
そんな時に、興味深いレポートをいただきました。
PCN(プログラミングクラブネットワーク)金沢さんによる、IchigoJamとPIECEを繋いでみたというものです。
外部リンク:PCN金沢_(report)電子回路モジュールPIECE
自由に条件を書いたりできるIchigoJamは、PIECEで論理的思考を学んだ後、プログラミングのステップアップをするのにうってつけ!
早速やってみましょう。
今回の試みはPIECE with I (chigoJam) とでも名付けましょうか。(冒頭のネタ回収♥)
準備するもの
PIECE
これが無いと始まりません。
クリスマス、お年玉、ボーナス、様々な方法を駆使して入手しましょう。
ジャンパワイヤー
PIECEとIchigoJamを繋ぐのに使います。
オス-メス と オス-オス を各10本ずつくらい持っておくと安心です。
パーツ屋さんで買うと、1袋数百円です。
ブレッドボード
複数組み合わせて繋ぐ時に、ブレッドボードがあると楽です。
1枚500円~1,000円くらいで買えます。
IchigoJam
いくつかバージョンがあります。
IchigoJam プリント基板ハーフキット T
表面実装のICだけはんだ付け済みのキットです。ほぼ失敗しない内容なので、手軽です。
IchigoJam 組み立て済完成品 T
若干金額が上がりますが、はんだ付け済みなのですぐ使えます。
IchigoJam ブレッドボードキット
ブレッドボード上に展開するバージョンです。こっちの方がテクいかも。
私は今回、ハーフキットを選びました。せっかくだからはんだ付けしようと思います。
PIECE with I 準備:IchigoJamの組み立て
キットはこんな感じで、袋に入っています。
色々見えるので、開けてみましょう。
基板、パーツ類、冊子がいくつか入ってます。
じゃあ早速組み立て…フンッ!
あっという間に完成しました。
組み立てに掛かる時間は、大人で30分くらいでしょうか。
お子さんでもはんだ付け経験が多少あれば、1時間かからずに組み立てられると思います。
PIECE with I 準備:モニタとの接続
IchigoJamは、画面にコマンドを入力していくタイプのプログラミング環境です。
なので、動作にはモニタとキーボードが必要です。
コンポジットなどと呼ばれる黄色い端子にビデオケーブルを繋ぐことで使えますが…
今やコンポジットは絶滅危惧種ですね。
弊社のロビーにあるテレビが使えそうなので、刺してみました。
うん、ちゃんと表示されます。
付属のマニュアルに書いてあるプログラムをちょっと打ち込んで試してみました。
タイプミスしたので1箇所エラーになってますが、ちゃんとLEDを明滅させることが出来ましたよ!
ただ、わざわざこのテレビに繋ぐのはめんどくさい…ので、USBシリアル通信の変換アダプターとIchigoJamを繋いで、Teratermからアクセスして使うことにしました。
(詳細は割愛します)
PIECE With I:IchigoJamとの接続
「PIECEを刺す」といっても、なにか完成したイメージがあったほうがいいので、とりあえず、
「5回手を叩くとLEDが点灯して、さらに今何回手を叩いたかパソコンの画面に表示してしまう装置」、名付けて
「パチパチ5カウンター」
をつくることにします!
まずはPIECEとIchigoJamを接続しないと始まりません。繋ぎましょう。
PIECEに繋ぐにはジャンパーワイヤーを使います。
PIECEのセンサーモジュールは3ピンのオス、出力モジュールは3ピンのメスになっていて、IchigoJamはオスを差し込む端子がついているので、こんな感じでワイヤーを準備します。
(オス-オス)
(オスーメス)
モジュールとジャンパワイヤーの接続位置は、こんな感じです。
ジャンパワイヤーには色がついてると思いますので、分かりやすいように区別して使いましょう。
電子工作の世界では一般的に、VCCが赤、GNDが黒、その他は色々…という分け方をしています。
今回は音の回数を知りたいので、センサーにはSOUND Sensorモジュールを使います。
センサーモジュールはIchigoJamのVCC,GND,IN4に差し込みます、ちょうどいい感じで端子が並んでいますね。
出力は、光って知らせたいのでLEDモジュールを使います。
IchigoJam側にもちょうどよくVCCとGNDがあるので利用して、もう1つはOUT5に差し込みます。
接続終わり!たったこれだけでIchigoJamにつながってしまいました。わずか数分です。
PIECE With I:プログラム
もちろんこのままではパチパチ5らしい動きはしないので、プログラムします。
いま何回目か記憶するには変数を…OUT5から出力する命令は…画面に表示するには…ふむふむ、こんな命令でこんな手順なのだなとプログラムを書いたり消したりしながら進めます。
プログラム開発にSyntax errorはお約束ですね。
できました。確認してみます…
うーん。だいたいイメージ通りに動きますが、5回以上いくら拍手しても何も変化が起きません。そうかあ、5回以上はどうするのかは考えてなかった。なんか残念な感じなので、10回目の拍手で、最初に戻るプログラムに変更です。IF文を追加でカキカキっと。
こんどこそできました!イメージ通りです!
拍手するごとに数字が一つ増えていきます。ちゃんと10の次は1になります。
もちろんLEDも回数に合わせてちゃんと5回目に点灯、10回目に消灯しています。
PIECEとIchigojam を組み合わせて、【5回叩いたら】出力からお知らせしてくれる装置を作ってみました!解説記事も作りました…! pic.twitter.com/annf5FcVY4
— ELEKIT: PIECE/ポタアン新発売 (@elekit_official) 2017年12月19日
カンペキです。だから自信をもってプログラムを掲載してみましたが、もしかして恥ずかしいプログラムだったらどうしようと心配しているのは秘密です。
10 CLS: PRINT ” PIECE JAM”
20 A=0: OUT 5,0
30 LOCATE 0,1: PRINT “Sound Num=”;A
40 WAIT 6
50 B=IN(4)
60 IF B=0 GOTO 40
70 A=A+1
80 LOCATE 0,1: PRINT “Sound Num=”;A
90 IF A>9 A=0
100 IF A>4 THEN C=1 ELSE C=0
110 OUT 5,C
120 WAIT 6
130 B=IN(4)
140 IF B=1 GOTO 120
150 GOTO 40
PIECEのコネクタは基本的に同じ仕様なので、光センサーやショックセンサーに差し替えだけで変更できますし、出力も簡単にVIBEへ変えることもできそうです。コードを用意すればIchigoJamをハブにして、PIECEの入力や出力のモジュールを複数繋ぐことができそうです。入出力を増やして、いろんなおもしろいプログラムができそうですね!
論理モジュールの一つにIchigoJamを加えてみては如何でしょうか。少し大きめの筐体で。
IchigoJamを弊社でも販売出来たら良いですよね~とは思いつつ…社内のBASICノウハウが不足してるということもあり、まだまだ難しそうです。
何かしらのコンピュータを活用した、自由なプログラミングは実現したいと思っています。